あの震災から3年。
あちこちのメディアで報道特集が組まれ、現在の被災地の状況や
これまで知ることのなかった事実が明らかになっています。
それらの映像はじつに生々しく、3年経ったいまでも
復興の前に大きく立ちはだかる圧倒的な被害状況に呆然としてしまいます。
毎日聞こえてくるのは悲しい事故や痛ましい事件ばかり。
そんなニュースのなかでも昨日閉会したパラリンピックのニュースは
きらりと輝いて届きました。
現地では誘導ミスが起きたりとバリアフリーが必ずしも十分ではなかったという環境のなかで、選手のみなさんはみせてくれました。
今大会初のメダリストとなった狩野選手のスーパー大回転と滑降、
鈴木選手の座位回転のあのものすごい迫力。
さらに鈴木選手は17年前に事故で両足を失った日と同じ、
3月13日に金メダルを手にしたことについて「運命的なものを感じる」と語りました。
脳科学者の茂木健一郎さんが仰っていましたが
オリンピック選手に共通することは2つ。
まずひとつめは「自分は必ずできる」という根拠のない自信。
それから目標にたいして客観的かつ冷静に自己分析ができることなのだそうです。
あの状況でも踊り続けたフラガールたち。
避難区域でたったひとり、取り残された家畜の世話をする富岡町の松村さん。
両足がなくても金メダルを目指した鈴木選手。
根拠のない自信が彼らをそこまで動かすのだとしたら。
根拠のない自信のことを「希望」と呼ぶことができるのでしょうか。
いまは呆然としていても。
いつの日かきっと被災地の人々、福島や日本だけでなく
悲しい事故にあってしまった人も、あちこちで人が立ち直って
世界がよりよくなることを、なんの根拠もありませんが信じています。
そんなよりよい世界に少しでも貢献できるよう、客観的かつ冷静に。
スタッフ一同こつこつと、ひとつずつ努力を重ねてゆこうとおもいます。